お口にも関係する?!骨粗しょう症との意外な関係

こんにちは。院長の黒木です。

11月も下旬になると、北陸から九州にかけて「寒ブリ」が旬を迎えます。寒ブリは冬の寒さに備えて脂と栄養をたっぷりと蓄えており、旨味はもちろん、健康にもよい食材です。

 

 

 

このブリには、骨を強くするカルシウムやビタミンDが豊富に含まれています。これらの栄養素は、骨の新陳代謝を支える大切な栄養素です。不足すると骨の密度が低下し、その結果、骨粗しょう症の原因になることもあります。

 

骨粗しょう症というと「足腰の病気」という印象を持たれる方が多いかもしれませんが、実はお口の健康にも深く関係しています。

 

 

 

 

骨粗しょう症と歯科ってどんな関係がある?

骨粗しょう症は歯や歯ぐきの土台となり、お口の健康に欠かせないあごの骨にも影響を及ぼします。
中でも、骨粗しょう症との関係が深いのは「歯周病」と抜歯を含む「外科処置」です。

 

 

 

 

骨粗しょう症が招く、歯周病の重症化リスク

歯周病は歯ぐきの腫れや出血だけでなく、炎症が進むとあごの骨を溶かし、最終的に歯が抜けてしまう病気です。
このような「骨を溶かす歯周病」に、「骨をもろくする骨粗しょう症」が合わさると、骨の破壊が加速し、歯を失う危険が一気に高まります。

 

 

 

歯周病は自覚症状がないまま進むことも多いため、骨粗しょう症の診断を受けている方は、特に異常を感じなくても定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。

 

 

 

 

抜歯・インプラント手術など「外科処置」にも影響が!

さらに、骨粗しょう症の治療で使われるお薬は、抜歯やインプラント手術などの「外科処置」に影響を与えることがあります。

 

 

 

特に「ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)」など、骨の吸収を抑えるタイプのお薬では、骨の治りが遅れたり、あごの骨が壊死(えし)する「顎骨壊死(がっこつえし)」という副作用が起きたりすることもあるため、注意が必要です。

 

このようなリスクを避けるためにも、骨粗しょう症を治療中の方は必ずその旨をお伝えください。受診の際は、お薬手帳を持参するとより安心です。

 

 

 

全身とお口は別々のものとつい考えてしまいがちですが、骨粗しょう症の他にも、糖尿病や高血圧、心臓疾患など歯科と深く関わる病気は少なくありません。現在治療中のご病気や服用中のお薬など、気になることがあればお気軽にご相談ください。

 

 

黒木歯科医院
〒891-0114
鹿児島県鹿児島市小松原1丁目5−5
TEL:099-267-8411
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口臭の原因

鹿児島市の黒木歯科医院です。

秋も深まってまいりました。11月になるともう今年もあとわずかだと実感しますね。日に日に寒くなってきますので、忙しい年末に向けて健康に気を付けて過ごしましょう!

朝起きるとお口が臭いなぁと思いませんか?これは強弱はありますが、誰でも起きる生理的現象です。特に起床時は一日の中でも口臭が強い時間です。

この口臭の一番の原因は口腔内の細菌が食べかすや死んだ細胞を分解する時に発生する臭気ガスです。この現象は生理的口臭と呼ばれます。

では、なぜ起床時に生理的口臭が強くなるのかというと、次のような理由があります。

① 就寝中は口腔内を洗浄・抗菌する役割を持つ唾液の分泌が減る
② 空気を嫌う口腔内の細菌が多いため、お口をずっと閉じている就寝中に繁殖・活動が活発になる
③ そのため、臭気ガスが発生しやすくなる

お口の中をよく見てみると、歯の隙間などに柔らかく白っぽいものが付着していることがあります。これは歯垢(プラーク)と呼ばれ、正体は何億個もの口腔内細菌のかたまりです。そして付着したまま時がたち、歯垢が硬くなったものが歯石です。

また、舌に白く付着している苔のようなもの(舌苔)も口腔内細菌のかたまりです。

また、歯の表面を舌で触るとぬるぬるしていることがありますが、これも細菌が手を組み、強固な膜(バイオフィルム)を作ったものです。

歯垢や舌苔も口臭の原因ですので、夜寝る前の歯磨きや口腔ケアをしっかり行うことが大切です。(※舌苔は舌の粘膜を保護する役目もありますので、すべて取り除く必要はありません。ふっくらとしたピンク色の舌にうすく白いものがついているのが良い状態です)また、歯石になってしまったものは歯磨きではとれません。

歯石やバイオフィルムはセルフケアでは落とすことはできませんので、歯科での専門的なケアを受け、これらを取り除くようにしましょう。口臭はもちろん、むし歯や歯周病予防など、お口全体の健康にもつながります。

歯科での定期的なケアは保険診療で受けられますので、お声がけください。

11月・12月の診察スケジュールのお知らせ

鹿児島市の黒木歯科医院です。

 

11月の診療スケジュール

休診日

12日(水)・19日(水)

午後休診

4日(火)・5日(水)・26日(水)

その他

1日(土)・15日(土) ・29日(土) 午後2時までの診療

※その他のお休みは、日曜日と祝日です。

12月の診療スケジュール

休診日

3日(水)・10日(水)・17日(水)・23日(火)24日(水)・25日(木) ・30日(火) 31日(水)

午後休診

29日(月)

その他

13日(土) ・27日(土)  午後2時までの診療

※その他のお休みは、日曜日と祝日です。

 

当院の診療スケジュールは、
トップページのカレンダーからもご確認いただけます。

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乳歯の生え変わりトラブル発生!「永久歯の本数」が原因かも?

こんにちは、院長の黒木です。

秋から冬にかけてりんごが旬を迎えます。りんごは果肉よりも皮に多くの栄養素が含まれていると言われています。皮つきのりんごは歯ごたえが強く、しっかりと歯が揃っていないと丸かじりは難しい食べものでもあります。

 

 

 

歯(永久歯)は通常28本、親知らずを含めると32本ありますが、それよりも多かったり、逆に少なかったりする人も実は少なくありません。特にお子さんでは、生えかわりの時期になっても「乳歯が抜けない」「永久歯がなかなか生えてこない」といった場合に、本数の異常が隠れていることがあります。

 

 

 

 

歯並びの乱れにつながることも…

「過剰歯(かじょうし)」

過剰歯は本来の数より余分にできた永久歯で、上の前歯や下の奥歯に多く発生します。歯が多いのは良いことのようにも思えますが、実際は骨に埋まったままか、歯ぐきから少し出る程度で、きれいに生えることはほとんどありません。

 

 

 

そのため、永久歯が正しく生えるのを邪魔したり、歯の根を傷つけてしまったりと、思わぬトラブルに繋がることがあります。特に上の前歯に過剰歯があると、歯並びの乱れや前歯のすき間が目立つ原因になることもあるため注意が必要です。

 

 

 

 

乳歯がいつまでも残ることも…

「先天性欠如」

先天性欠如は、過剰歯とは反対に本来の数より歯が足りない状態です。日本では10人に1人と比較的多く、前から2番目や5番目の歯に起こりやすいのが特徴です。永久歯が生えてこないため、大人になっても乳歯がそのまま残ることもあります。

 

 

 

しかし、乳歯は永久歯に比べて根が短く弱いため、将来的に抜けてしまうリスクは避けられません。

 

 

 

 

「乳歯が抜けない」

「永久歯が生えてこない」ときには…

乳歯が抜けなかったり、永久歯が生えてこなかったりするのを放っておくと、お口全体の歯並びやかみ合わせに影響を与えてしまうことも。その場合は矯正などの治療方法があります。

 

一方で、歯の数の異常は痛みなどの自覚症状もないため、お子さん自身はもちろん、保護者も気づきにくいのが実情です。そのため、「生え変わりが遅い」「歯並びに違和感がある」といった理由で受診し、初めて診断を受けるケースも少なくありません。

 

したがって、乳歯から永久歯への生えかわりが始まる、6歳前後のタイミングで、一度チェックを受けておくと安心です。

 

 

お子さんの歯の生えかわりや歯並びに不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 

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歯科衛生士の役割

鹿児島市の黒木歯科医院です。

こんにちは。長い残暑もようやく影を潜め、秋らしくなってまいりました。

今年は秋の味覚の代表格のさんまも久し振りに豊漁とのこと、おいしくたくさんいただきたいですね。

みなさんが歯科に来るとお口のクリーニングなどをしてくれる「歯科衛生士」。

「先生の助手さんでしょ?」と思われている方も多いと思いますが、実は歯科医療業務を行うことができる国家資格を所有した「口腔ケアの専門家」です。

どんなことができるの?

歯科衛生士は、直接患者様の口腔内の処置をすることを許されています。

歯科医師の横について器具を渡したり、唾液や水の吸引などの診療補助業務のほかに、このようなことを行うことができます。

①歯科予防処置

むし歯や歯周病にならないように直接口腔内への処置を行うことができます。

歯周病は歯を失う原因のトップですが、これらの原因となる細菌を多く含むプラークや歯石などを器具を使用して除去したり、歯や口腔内についた汚れの除去や舌のケア、口腔内の疾患を予防するための薬剤塗布などを行います。

②歯科保健指導

お口の中の状況をみて、生活習慣・歯磨きやフロスなどの使用方法を指導します。幼稚園や小学校などに来て大きなお口の模型を持ってお話ししているのを見たことがある方もいるのでは?

③口腔機能訓練

高齢者など、必要な方に咀嚼や嚥下(飲み込み)の機能を鍛えるための訓練を行います。

飲み込む機能が衰えると唾液や食べ物が気道に誤って入ってしまう「誤嚥性肺炎」を引き起こしやすくなります。

入院した高齢者の肺炎の種類を調べたところ、80歳代の8割、90歳以上では9.5割以上が誤嚥性肺炎だったというデータもあります。

④ホワイトニング

歯科医師の指導監督の下、ホワイトニングの施術や歯を白く保つためのアドバイスを行うことができます。

このような守備範囲の広さを生かし、歯科衛生士は歯科医院の中だけでなく、高齢者施設や保健所など、さまざまな場所で活躍しています。

歯科医院では歯科医師をはじめ、さまざまな職種が力を合わせて診療を行っています。

歯科衛生士がお役に立てることはたくさんあります。

お口の中のことで気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください!

10月・11月の診察スケジュールのお知らせ

鹿児島市の黒木歯科医院です。

 

10月の診療スケジュール

休診日

1日(水)・8日(水)・22日(水)・29日(水)

午後休診

15日(水)

その他

4日(土)・18日(土)  午後2時までの診療

※その他のお休みは、日曜日と祝日です。

11月の診療スケジュール

休診日

12日(水)・19日(水)

午後休診

5日(水)・26日(水)

その他

1日(土)・15日(土) ・29日(土) 午後2時までの診療

※その他のお休みは、日曜日と祝日です。

 

当院の診療スケジュールは、
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【防災の日特集】災害時に命を守る口腔ケア

こんにちは。院長の黒木です。

9月1日は「防災の日」。この日は関東大震災が発生した日であることや台風が増えてくる時期であることから制定されました。

 

災害が発生すると、停電や断水などで普段通りの生活が難しくなるため、お口のケアが後回しになりがち。

 

 

 

しかし、こうした非常時こそ、しっかりと口腔ケアをすることがお口だけでなく、全身の健康を守るカギになります。

 

 

 

 

 災害時こそお口のケアが命を守る!

避難生活が長引くと、食事の偏りや生活・睡眠の乱れ、心身のストレスから体調を崩してしまうことも少なくありません。そんな時、お口の中で増えた細菌が食べものやだ液と一緒に気管に入り込んでしまうと、風邪やインフルエンザ、肺炎などの感染症リスクが急激に高まります。

 

 

 

実は、過去の震災においても、口腔ケアの不足が原因とみられる呼吸器感染症が多くみられました。こうした背景から、非常時でもお口を清潔に保てるように、平時から備えておくことが重要です。

 

 

 

 

 少量の水でできる!非常時のケアのポイント

水や物資が限られるなかでも、工夫次第でできるお口のケアがあります。非常時に備えて、以下の方法を覚えておくと安心です。

 

①歯みがき・うがい

一度にたくさんの水を使うより、少量の水で何回かうがいを繰り返すほうが効果的です。ペットボトルのキャップ1杯(5~10ml)を口に含んで軽くゆすぎ、吐き出す動作を数回繰り返しましょう。お茶でも代用可能です。

 

②歯ブラシがないときは拭き取りケアを

ティッシュやタオルで歯の表面を優しく拭うだけでも、汚れを減らせます。歯みがきシートやウェットティッシュを防災バッグに入れておくと安心です。液体ハミガキや洗口液があれば、より清潔に保てます。

 

 

 

③だ液を増やす工夫も忘れずに

だ液には、お口の中の汚れや細菌を洗い流す働きがあります。災害時は水分不足やストレスでだ液が減りがちなので、しっかりよく噛むことやだ液の分泌を促進させる「だ液腺マッサージ」なども積極的に行いましょう。

 

【防災バッグに備えたい口腔ケアグッズ】

・歯ブラシ

・洗口液やうがい薬

・歯みがきシートやウェットティッシュ

・デンタルフロスや歯間ブラシ

・入れ歯ケースや洗浄液、安定剤

 

 

 

 

 普段のチェックが非常時の安心につながる

いざというときの備えは、防災グッズだけではありません。非常時に困らないためには、普段からお口の状態(むし歯や歯ぐきの腫れ、入れ歯の不具合がないかなど)を定期的にチェックしておくことが何より大切です。

 

 

 

避難生活が長引くと、ちょっとした不調が大きな負担に繋がることがあります。少しでも気になることがあれば、早めに歯科医院に相談しておきましょう。

 

 

 

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くさび状欠損をご存じですか

鹿児島市の黒木歯科医院です。

こんにちは。9月になりましたがまだまだ暑い日が続きます。熱中症に気を付けて、元気に残暑を乗り切りましょう!

歯の根元に水が当たるとしみる…
歯ブラシが当たると痛い…
冷たい風が当たるとしみる…

こんな時、一番初めに思い浮かぶのがむし歯ですが、歯がしみる原因は他にもあります。

みなさんは「くさび状欠損」をご存じでしょうか。

くさびの形は、ホールケーキが三角形に切り分けられたような形です。

くさび状欠損はその名の通り、歯の根元がくさびのようにくぼんでしまうことです。

原因はいくつか考えられますが、

・強い力で歯みがきをしている
・歯ぎしりや食いしばりなどで歯に強い力が加わる
・かみ合わせが悪い

などが挙げられ、歯の根元に強い力が加わっていることが共通点です。

歯ブラシを強く当てていると歯茎が下がりやすくなり、通常歯茎で守られている歯の根の部分が露出して、歯ぎしりなどで強い力が加わると歯が割れたり摩耗しやすくなってしまいます。

発症しやすいのは正面中心から見て3番目と4番目の歯(犬歯とその隣の小臼歯)です。

くぼみが深くなると歯の内面にある柔らかい組織である「象牙質」が露出し、むし歯になりやすくなります。また、知覚過敏の症状も出てきます。

冒頭に挙げたような症状が出ていればそれはもうくさび状欠損が進行している状態です。

処置としては、進行度によりますが、くぼんでしまった部分に薬を塗ったり、むし歯の処置でよく使用されるコンポレットレジン(CR)を詰めたり、といったものがあります。特に症状が強い場合は、神経を抜くこともあります。

就寝中の歯ぎしりや食いしばりを予防するためのマウスピースを使用することも有効です。

歯科医の診断があれば保険診療が適用できますので、気になる方はまずご相談ください。